Wachstum König Sauvignon Blanc Wiese 2023 / ヴァクストゥム・クーニヒ ソーヴィニヨン・ブラン・ヴィーゼ
Wachstum König Sauvignon Blanc Wiese 2023 / ヴァクストゥム・クーニヒ ソーヴィニヨン・ブラン・ヴィーゼ
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---以下輸入元資料より---
◾️Sauvignon Blanc Wiese 2023 / ソーヴィニヨン・ブラン・ヴィーゼ
生産国:Austria / オーストリア
地域:Steiermark / シュタイヤーマルク
地区:Sausal / ザウザル
品種:Sauvignon Blanc / ソーヴィニョン・ブラン
タイプ:White / 白
アルコール度数:12.5%
容量:750ml
【畑】赤色シスト土壌+少量のOpok土壌、標高500 m、南向き斜面、グイヨ仕立て、樹齢40-60年
【栽培・醸造】手摘みで収穫。100%全房使用。足を使って破砕。1週間マセラシオンを行う。野生酵母を用い て古樽で発酵。そのまま澱とともに2年間熟成。無濾過・無清澄、SO2無添加で瓶詰め。
【年間生産量】832本
【コメント】ワイナリーの周りにあり、ドイツ語で「草地」を意味するWieseの区画。土壌の活力が強く、樹 勢が強い。そのため、ヘアバートはカバークロップを植えるなどして、樹勢を管理するアプローチを行ってい る。冷涼で雨が多く、雹の被害も出た2023年ヴィンテージ、ヘアバートにとっても歴史的な低収量となった。 熟した洋梨や白桃、黄リンゴの瑞々しい果実に、カモミールや干し草、フレッシュハーブ、ほのかな柑橘の 皮。時間とともに酵母や石を思わせるニュアンスが重なり、複雑さを増していく。口当たりは柔らかく滑らか で、伸びやかな酸と果実の厚みが調和。スキンコンタクト由来の軽やかなタンニンが心地よいグリップを与 え、旨味とともに味わいに奥行きをもたらす。余韻には塩味を伴うミネラル感とカモミールのようなハーブの ニュアンスが長く続く。抜栓直後はやや閉じているため、デキャンタを推奨。デキャンタをしない場合は、抜 栓後2-3日目にかけて香りと味わいがさらに開き、より複雑で立体的な表情を見せる。
⚫︎Wachstum König / ヴァクストゥム・クーニヒ
Wachstum König(ヴァクストゥム・クーニヒ)の本拠地は、オーストリア南部、南シュタイヤーマルクのSausal (ザウザル)に位置するKittenberg(キッテンベルク)。現当主Herbert König(ヘアバート・クーニヒ)の曾祖父 がスロヴェニアからこの地へ移住し、祖父Friedrich König(フリードリヒ・クーニヒ)が急斜面を開墾。土壌や植 物について研究しながらブドウや果樹を植え、現在の農園の礎を築いた。しかし、父が急斜面の畑でのトラクター 事故により突然この世を去ったことで、家族のワイン造りは大きな転機を迎える。母Magdalena König(マグダレ ーナ・クーニヒ、愛称アニ)は農園を守るため、 一部のブドウ畑を南シュタイヤーマルクの名門Weingut Polz(ヴ ァイングート・ポルツ)へ貸し出した。土地は守られたものの、家族自身によるワイン造りは一度途絶えることに なる。その後、ヘアバート自身もポルツで約8年間醸造に携わり、さらにGraz(グラーツ)のレストランやワインバーなど飲食の現場を経験。そして再び家族の土地へと目を向ける。父の死後、家族の手を離れていた畑を少しず つ買い戻し、自ら耕すことを決意。2020年、約1 haから家族としてのワイン造りを再開した。現在は弟カール=ハインツ、母アニとともに、約4 haのブドウ畑と約3 haの果樹園を手掛けている。 「Wachstum」とは、ドイツ語で「成長」「育つこと」。しかし彼らが目指すのは、畑や生産量を増やしていくこ とではない。植物、動物、人間が循環する健康な農場を育み、自分たちが受け継いだ土地を、さらに良い状態で次 の世代へ渡していくこと。 一度家族の手を離れた土地を取り戻し、再び育て、未来へつないでいく。その歩みその ものが「Wachstum」という名前に重なっている。
ヴァクストゥム・クーニヒの本拠地ザウザルは、南シュタイヤーマルクの中でも特異な地質を持つ。周囲に比較的 若い堆積岩が広がる中、非常に古い変成岩類が地表に現れ、フィライト質の片岩や緑色片岩などのシスト系土壌が 複雑に分布する、いわば「古いシストの島」である。 北からはアルプス由来の冷たい空気が流れ込み、南からはアドリア海方面の温かく湿った空気の影響を受ける。そのため降水量が多く、雷雨や雹も珍しくない。クーニヒ家の畑は標高約500 m、最大傾斜は約70 %。片理や亀裂に 富むシスト系の岩盤と急斜面によって余分な水が排出されやすく、標高による昼夜の寒暖差もブドウの成熟を支え ている。しかし、ヘアバートにとってテロワールとは、土壌や気候だけを意味するものではない。約3 haの果樹園には洋梨、マルメロ、サクランボが育ち、草花の間を6頭の羊が歩く。バイオディナミックを取り入れながら、ブドウ、果樹、動物、土壌、人間までをひとつの「農場という生命体」として捉えている。若い区画でも樹齢は約30年、多くは40-60年以上。古樹や果樹を土地に刻まれた農業の記憶として守り、次世代へ残していくことも彼の農業の一部である。
ヘアバートのワイン造りは極めて低介入だが、その背景にはポルツで約8年間培った醸造経験がある。技術を知らないから何もしないのではなく、ブドウの個性を変えすぎないために「何をしないか」を選択している。収穫は手作業。全房を主体に足で踏み、自然発酵。圧搾後は古い木樽へ移し、多くのワインを澱とともに約2-3年間熟成させる。ポンプの使用を極力避け、重力を利用し、無清澄、無濾過、SO₂も基本的に添加しない。SO₂に頼らない代わりに重要となるのが「時間」である。長期間樽の中で熟成させることで、発酵を終えたワインがゆっくりと落ち着き、安定した状態へ向かうのを待つ。短期間でワインを仕上げるのではなく、十分な熟成期間そのものをワインが完成していくプロセスとして捉えている。ヘアバートが「圧搾と瓶詰めが、ほとんど唯一の介入」と語るように、人間がワインを完成させるのではなく、ワイン自身に必要な時間を与える。長い熟成によって果実、酸、フェノール、澱由来の要素がつながり、独特のテクスチャーや旨味、複雑性が生まれていく。
ヘアバートにとって、ノンアルコールはワインを飲めない人のための「代替品」ではな い。農場で育った果実から造るノンアルコール飲料にも、ワインと同じように、 一つの完 成された飲み物として向き合っている。クーニヒ家では、ブドウ畑とともに約3haの果樹園 を受け継ぎ、洋梨、マルメロ、サクランボなどを育てている。Conference Birne に使われ るのは、樹齢45-60年のコンフェレンス種の洋梨。長年この土地に根を張ってきた樹から収 穫された洋梨だけを使用し、 一切の添加物を加えることなく造られている。しかし、ヘア バートが大切にしているのは「無添加」であること自体ではない。果実が本来持っている 香り、酸、甘味、テクスチャーをできる限りそのまま表現し、料理とともに一杯ずつ味わ えるだけの複雑性を備えた飲み物にすること。その背景には、グラーツのレストランやワ インバーで培った、料理と飲み物を一体として考える経験がある。ブドウにはブドウの、 洋梨には洋梨の表現がある。アルコールの有無によって飲み物に優劣をつけるのではな く、農場で育ったものを、それぞれにふさわしい形で一本の飲み物へと仕上げる。 ワインの代用品ではなく、ワインと同じ食卓に並ぶ、本格的なノンアルコール飲料。 それが、ヴァクストゥム・クーニヒが表現するノンアルコールである。
