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Julius Höfflin Sauvignon Blanc 2020 / ユリウス・ホフリン ソーヴィニヨン・ブラン

Julius Höfflin Sauvignon Blanc 2020 / ユリウス・ホフリン ソーヴィニヨン・ブラン

通常価格 ¥7,480
通常価格 セール価格 ¥7,480
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税込

---以下輸入元資料より---

◾️Sauvignon Blanc 2020 / ソーヴィニヨン・ブラン

生産国:Germany / ドイツ
地域:Baden / バーデン
品種:Souvignon Blanc / ソーヴィニヨン・ブラン
タイプ:White / 白
アルコール度数:11.5%
容量:750ml

【畑】火山性のレス土壌、標高320 m、西向き斜面、グイヨ仕立て、樹齢15年 
【栽培・醸造】手摘みで収穫。除梗し野生酵母を使用し2週間かけて果皮ごと発酵。マロラクティック発酵を 経て、2年間バリックで熟成。瓶内で1年間熟成しリリース。
【年間生産量】1,200本
【コメント】ユリウスが初めて造ったワイン。同じヴィンテージのワインを熟成期間を変えて異なるタイミン グでリリースしている。ユリウスが働いていたジュラのメゾン・メイナードでもシャルドネとサヴァニャンで同じヴィンテージのワインを熟成期間を変えてリリースしている影響なのか。 最初はスモーキーな火打石の還元香、繊細な木のスパイスが中心だが、時間が経つと一気に香りが広がる。ドライアプリコット、ハニーサックル、マーマレードなどの果実の熟度と熟成を感じさせるアロマ。コリアンダ ーやシナモンのようなスパイクのアクセント。酸と繊細なタンニンが感じられ、非常に巧みなストラクチャ ー。繊細だが要素の詰まった味わい。オーストリア南シュタイヤーマルクの生産者、ヴェルリッチのエクスヴェロような雰囲気を感じる。

⚫︎Julius Höfflin / ユリウス・ホフリン

ブルゴーニュのバスティアン・ヴォルバー、ジュラのメゾン・メイナード、そしてニュージーランド・マーティンボローのオラテラ。ユリウス・ホフリンのワインは、こうした多様な土地と造り手たちとの出会いを通じて磨かれてきた。家族のワイナリーで土に触れ、実務を覚えたのち、彼はガイゼンハイム大学に進学。各地の畑に身を置きながら、「ワインをどう造るか」ではなく、「ワインをどう感じるか」という問いに向き合い続けた。耳を澄まし、手を動かし、発酵槽の前で思索を重ねる日々のなかで、ひとつの哲学が彼の中に育っていった。それは、“ブドウが語ることを妨げない”というシンプルでありながら勇気のいる姿勢。醸造はあくまで寄り添うものであり、過度に介入せず、丁寧に見守ることが信条となった。バーデンの火山性土壌で育ったソーヴィニヨン・ブランは、その哲学を体現する一本だ。果実のエネルギーを、酸とミネラルの繊細なヴェールがやさしく包み込み、装飾を排したピュアな味わいが広がる。国境を越えて積み重ねた経験が、いまカイザーストゥールの畑で静かに根を張っている。

ユリウス・ホフリンのアプローチには、常に問いかけるような姿勢がある。「この土地ではこうあるべき」「この品種はこう造るべき」といった既成概念に対して、彼は静かに、しかし確かな手応えで別の可能性を提示する。たとえばピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)。温暖な産地であるバーデンにおいて、彼が重視するのは”酸の表現”。収穫のタイミングは糖度ではなくpHで見極める。フレッシュさを与えるため全房発酵を取り入れつつも、茎のグリーンな印象が出ないよう細やかにコントロールする。”軽さ”ではなく”しなやかさ”を求めたスタイルが、彼のピノ・ノワールに個性を与えている。さらに、気候変動の影響を見据え、ネッビオーロの植樹にも取り組んでいる。「好きな品種であることに加えて、暑さの中でも酸を保てるネッビオーロに挑戦することは、バーデンにとって意味があると思った。年によってはピノ・ノワールには暑すぎる」と語るユリウスの言葉には、情熱と理論、そして未来への責任が同居する。彼の挑戦は派手さを求めない。土と向き合い、風を読み、植生や微生物の声に耳を澄ませながら、自らの感性を信じて“もしも”を積み重ねていくような静かな探究。その歩みは、ワインにとっていちばん自然なかたちを探す旅のようにも見える。

ユリウス・ホフリンにとって「自然とともにあること」は、理念ではなく日常そのものだった。彼の家族は1974年という早い段階から、Bioland認証に則ったオーガニック栽培を実践しており、彼自身もその環境の中で育ってきた。だが彼は、従来の有機農法に満足することなく、より多様で立体的な畑づくりを目指して、アグロフォレストリー(混農林業)の導入に踏み切った。2023年、自家育成の苗木80本による小さな樹苗畑を立ち上げ、さらに30本のポプラやジューンベリー、キリの若木を畑に植樹。これらの木々は、日陰をつくり、地中深くの水を引き上げ、微生物の活動を促すといった多面的な役割を果たす。こうして彼の畑は、単一作物の場から、多様な命が交わる“小さな生態系”へと変わり始めた。ブドウには火山岩や石灰岩の土壌の個性に加え、複雑な植生や光、湿度のリズムまでもが表れるようになった。ラベルに描かれた木のモチーフは、単なる意匠ではない。それは、家族から受け継いだ自然への敬意と、次の世代へつなぐという意思を象徴するもの。ユリウス・ホフリンのワインには、その静かで揺るぎない哲学が息づいている。

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