Domaine du Gringet Le Feu 2022 / ドメーヌ・デュ・グランジェ ル・フュ
Domaine du Gringet Le Feu 2022 / ドメーヌ・デュ・グランジェ ル・フュ
---以下輸入元資料より---
◾️Le Feu 2022 / ル・フュ
生産国:France / フランス
地域:Savoie / サヴォワ
地区:Ayze / アイズ
品種:Gringet / グランジェ 100% (樹齢約50年)
タイプ:White / 白
アルコール度数:13.1%
容量:750ml
手摘みで収穫後、空気圧式膜圧搾機で7時間かけて優しく全房プレスし、24時間静置。野生酵母で自然発酵後、ワインの2/3を卵型セメント容器で、残り1/3はステンレスタンクで9ヶ月間シュー ルリー。ボトリング後、10ヶ月間の瓶内熟成。無清澄、ノンフィルターで瓶詰め。 SO2は瓶詰め時に極少量、トータルで16mg/L。
⚫︎Domaine du Gringet / ドメーヌ・デュ・グランジェ
「ドメーヌ・デュ・グランジェ」(以下、DdG)はオート・サヴォワ、アルヴ渓谷にあるアイズ(Ayse)村を拠点に2021年に設立されたドメーヌです。ドメーヌの名前にもなっている「グランジェ(Gringet)」は、ローマ人がブドウを持ち込む前からこの地に存在したとされるサヴォワの土着品種で、この稀有なアルプスの白ブドウはこの地に22haしか栽培されていません。その内の10haは現在DdGが手掛けていますが、そこには哀しい背景があります。本来安価で多収量のブレンドワインに向いていると思われていたグランジェから目を見張るようなワインを造り、その名を世に知らしめたのは今は亡きドミニク・ベリュアールでした。
ドミニクは、標高450mというアルプスの高地で1988年に父親から畑を引き継ぎ、2021年までグランジェの栽培を続けてきました。ドミニクが21年に自ら命を絶った後、妻のヴァレリーはドミニクとそのチームの仕事を尊重し、同じ意志と情熱を持ってドメーヌを引き継いでくれる買い手を探しました。当時、ローヌのフランク・バルタザールで働いていた若き醸造家ヴァンサン・ルイスがドメーヌを訪問した際、ヴァレリーは彼の繊細さと覚悟を見て、ドメーヌの新しい未来を切り開くために必要な要素を持ち合わせていると悟り、ヴァンサンが正式な継承者に決まりました。そこにドミニクと長らく仕事をしてきたミゲル・サルジエが経営を担当する形で「ドメーヌ・デュ・グランジェ」が結成されました。
ヴァンサンが醸造を続けるにあたり、変わったことがいくつかあります。中でも特に大きな変化は、スティルワインにフォーカスするためスパークリングワインを造らなくなることです。これによりドメーヌの収量はそれ以前と比較すると半減しています。また、DdGでは土壌により表情を変えるグランジェの本質に迫るため、畑ごとに醸造されます(全てではありません)。例えば、これまで「ル・フュ」にはエトラ、パイユ、エドゥアールといった区画のブドウも使用されていましたが、DdGでは100%ル・フュから収穫されたブドウのみで醸造されます。この地域では霜や雹害の危険性に加わり、ボトリティスや他の原因不明の病害のプレッシャーも高いため、自然なワイン造り継続するためには強いブドウを育てる必要があります。そのため、ヴァンサンは畑を耕すことを止め、雑草などは生やしたままにし、また生物多様性を育むため、畑の周囲に異なる植物や木を植えています。ファーストビンテージが2022年でまだ始まったばかりのドメーヌですが、グランジェという品種の未来の担い手としてとても注目されている若者たちです。