Cisteller Gris 2024 / システリエ グリス
Cisteller Gris 2024 / システリエ グリス
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---以下輸入元資料より---
◾️Gris 2024 / グリス
生産国:Spain / スペイン
地域:Penedès / ペネデス
地区:Subirats / スビラッツ
品種:Xarel·lo Vermell / チャレッロ・ヴェルメル
タイプ:White / 白
アルコール度数:11.5%
容量:750ml
【畑】フィンカ・エル・ソットの単一区画、0.5 ha、石灰質粘土土壌、オーガニック認証、樹齢15年
【栽培・醸造】手摘みで収穫し、畑で選果を実施。その後、マセラシオンは行わず全房のまま極めて低い圧力 でプレス。軽く澱引きを行った後、16-18℃に温度管理したステンレスタンクで発酵。発酵終了後は、ステンレ スタンク内で9カ月間シュール・リー熟成を行い、最初の2か月間は適宜バトナージュを実施。2025年5月にボト リング。
【年間生産量】2,067本
【コメント】WA94点。チャレッロ・ヴェルメルという果皮が灰色(グリ)のチャレッロの突然変異種。火打石 を思わせるミネラル香やスモーキーなニュアンスに加え、ごく軽い還元香が複雑さを与えている。香りは表情 豊かでありながら非常にクリーンで、輪郭は明瞭。味わいは引き締まって無駄がなく、細身で直線的なスタイ ル。海を思わせるようなミネラル感と塩味が印象的で、石灰岩テロワールの個性が鮮やかに表現されている。
⚫︎Cisteller / システリエ
システリエは、カタルーニャ州ペネデスのスビラッツに拠点を置く、セルジ・カナルス(Sergi Canals)とジェシカ・ マディガン(Jessica Madigan)によるワイナリーである。2022年設立の新しいプロジェクトだが、その背景には100年 以上にわたりペネデスのワイン産業と歩んできたカナルス家の歴史がある。ワイナリー名のCisteller(システリエ) は、カタルーニャ語で「籠職人」を意味し、曽祖父ジュゼップ・カナルスへの敬意を込めて名付けられた。20世紀初 頭、彼はサン・サドゥルニ・ダノヤで収穫用の籠を作り、地域のワイン産業を支えた人物だった。その後、家族はブ ドウ畑を取得して栽培を始め、祖父ラモン、父ペレの代を経てワイン造りに携わるようになる。しかし、自らの畑の 個性を表現する独自ブランドを立ち上げることはなかった。セルジは醸造学を学び、2015年にカリフォルニアのUCデ ービスでジェシカと出会う。二人はオーストラリア、 ニュージーランド、ドイツ、リオハなど世界各地で収穫や醸造 経験を積み、多様な産地の知見を吸収した。2019年にペネデスへ戻ると、家族の農園で小規模醸造を重ねながら区画ご との個性を研究し、2022年にシステリエとして初ヴィンテージをリリース。2024年には高品質スパークリングワイン生 産者団体Corpinnat(コルピナット)にも加盟した。システリエは、 一人の籠職人から始まった家族の歴史と、世界各 地で培った経験を融合させ、ペネデスという土地の個性を現代的な感性で表現することを目指すワイナリーである。
システリエが拠点を置くペネデスは、スペイン・カタルーニャ州を代表するワイン産地であり、多様な標高や地 質、気候が織りなす複雑なテロワールを持つことで知られる。システリエの本拠地であるFinca el Sot(フィンカ・ エル・ソット)は、ペネデス西部・スビラッツの山裾に位置し、約15 haの畑は20以上の小区画に分かれている。そ れぞれ標高や方角、土壌条件が異なるため、区画ごとに栽培・収穫・醸造を行い、その個性を最大限に引き出して いる。 この土地を特徴づけるのは、地表近くまで広がる石灰岩質土壌である。薄い粘土質の表土の下にはチョークのよう な石灰岩が広がり、ブドウの根は深く張ることで乾燥した年でも安定した成熟を遂げる。 一方で収量は5〜6 t/ha程 度と低く、その分、果実には凝縮感と伸びやかな酸、石灰岩由来の塩味が備わる。地中海から吹く風は畑を乾燥さ せ、有機栽培を支え、フェンネルやローズマリー 、タイムなどの地中海性植物が育つ環境も、この土地ならではの香りを形成している。セルジは、ワインに現れる柑橘やハーブ、石灰、そして長く続く塩味は、醸造によって造り出されるものではなく、この土地そのものの表現だと考えている。
「素晴らしいテロワールがあってもその個性は自然に任せるだけでは生まれない。」セルジは、「必要な介入だけで済むように、できる限り多くの情報を集める」と語る。彼らにとって分析とは、ワインをコントロールするためではなく、ブドウや畑を正しく理解し、その年、その区画にとって最適な判断を下すための手段である。収穫期には20以上の区画から数百点のサンプルを採取し、自社ラボで糖度やpH、酸などを分析するだけでなく、実際に果実を味わい、顕微鏡で自然酵母の状態まで確認しながら、それぞれの区画に最適な収穫時期を見極めていく。その思想は畑から醸造まで一貫している。オーガニック栽培と乾燥農法を基本とし、耐乾性に優れたチャレッロのクローンを選び、若木では収量よりも根の成長を優先するなど、数十年先を見据えた畑づくりを行う。醸造では全房プレスを採用し、澱を活用しながら発酵を進め、ステンレス、コンクリート、古樽を区画ごとに使い分ける。樽も香りを与えるためではなく、穏やかな酸素供給によってワインの質感を整えるための道具として用いている。システリエが最も重視しているのは、スティルワイン、スパークリングワインを問わず、ベースワインそのものの完成度である。十分なシュール・リー熟成を経て果実、酸、ミネラル、質感の調和を図り、土地の個性をそのまま瓶へ映し出すことを目指している。
